ネームタグの作り方


タグの作成方法は銅板のエッチングと言う方法で作ります。
この方法は電子工作をする人なら誰でも知っているプリント基板を作るときの方法と
まったく同じです。
エッチングとは銅板をエッチング液(塩化第二鉄)に浸けて銅を溶かし、模様や文字
を彫り込む作業です。
では詳しく見てみましょう。


用意するもの
エッチング液? 感光剤? 現像剤? 銅板
パターンを書き込んだ透明フィルム
プラスチックまたは陶器製の器、大小2個
蛍光灯スタンド? 油性マーカーまたはサインペン
ガラス板? 温度計? 塗料? シンナー? コンバウンド(金属磨き)
ルーペ? カッター
ステップ1
銅板に感光剤をスプレーして感光板を作ります。この時、出来るだけ薄く、均一に塗ります。
感光剤は暗い場所で充分に乾燥させます。
ステップ2
パターンフィルムはお絵描きソフトなどでパターンを描き、OHPフィルム(透明フィルム)に印刷します。銅板を溶かす所を透明に、残す所を黒くします。
感光剤が入手出来ない場合は油性の塗料で直接銅板にパターンを描きます。また、シールを貼ってカッターでパターンを切り抜く方法もあります。 単純なパターンでしたら塗料やシールの方法が手軽でいいかも知れません。塗料やシールの方法では一気にステップ6まで進みます。
ステップ3
感光板にパターンフィルムを乗せ、さらにガラス板を乗せて感光板とフィルムが密着するようにします。
感光板とフィルムの間に隙間があるとエッジがボケたりパターンの細い部分が切れたりするので隙間が無い様に注意します。

ステップ4
パターンフィルムが固定出来たらいよいよ露光作業です。
蛍光灯スタンドの蛍光灯部分をパターンフィルムに3〜5Cmに近づけ、15分〜20分間露光します。

ステップ5
露光が完了したら直ぐに現像剤をスプレーして定着させます。
2・3秒で定着しますので水洗いして完了です。
ここまでの作業は外光(紫外線)をあてない様に注意します。
出来上がったパターンをルーペなどで拡大してパターンが切れていないか、または潰れていないかチェックします。
切れている場合はサインペンなどで修正し、潰れている場合はカッターなどの先の尖った物で削ります。
ステップ6
いよいよエッチングです。
エッチング液の温度を40度〜45度に保つ為に大きい方の器にお湯を入れ、小さい方の器にエッチング液を入れて湯煎します。
エッチング液に温度計を入れ、冷めてきたらお湯を足して温度が一定になる様にします。
ステップ7
エッチング液の準備ができたら銅板を入れます。
エッチング中は銅が均一に溶ける様にエッチング液を攪拌しながら行います。
エッチング時間はエッチング液の温度と彫り込む深さにより変わりますが30分〜40分ほどです。時々エッチングの進み具合を確認しながら作業します。
エッチングが終了したら水洗いをしてシンナーかアルコールでパターンを拭き取って完了です。
使用済みのエッチング液は環境汚染物質ですので下水などに流さない様に注意してください。

ステップ8
最後に化粧と錆止めを兼ねて塗装をして完成です。
塗装する前にコンパウンドで表面を磨いておきます。
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